1999年、環境影響評価法によって発電所や道路建設等に環境アセスメントが義務付けられました。また、廃掃法(処分場や焼却施設等)や大店法(大型店舗)あるいは条例等、環境アセスメントが種々の断面で求められています。さらにスクリーニングやスコーピングの実施、生態系保全の視点、住民説明等、専門的な知識が要求されています。JANUSは30年にわたる豊富な実績に基づいて、騒音・振動、悪臭、電波障害、交通量等の調査・予測はもちろん、方法書や準備書の作成、住民説明会のサポート等アセスメント手続を支援します。
環境アセスメントの手続きは、1969年にアメリカにおいて初めて制度化されて以来、世界各国で環境保全のための取り組みとして制度化されてきました。日本でも公共事業を主体に1972年から環境アセスメントが行われてきましたが、今般、「環境影響評価法」が公布され、1999年6月12日より本格的に施行・運用されることとなり、ある程度規模が大きく、環境影響があると想定される事業は環境アセスメントを行わなければならないことになりました。ここでは環境アセスメントの仕組みなどについてご紹介します。
豊かな自然環境、安心できる生活環境、理解しあえる社会環境、これらを将来に引き継いでいくことは、現在を生きる私たちに課せられた重要な使命です。このため、事業の必要性や採算性だけでなく、環境保全の観点からも十分配慮した計画を具体化させていくための仕組みが環境アセスメントの制度です。環境影響評価法の目的には、大規模な事業について環境アセスメントに係る手続きを定め、アセスメントの結果を事業内容の決定(許認可等)に反映させることで環境保全上の配慮を促し、より健康で文化的な国民生活に資することがうたわれています。つまり環境アセスメントとは、環境の状況を知り、インパクトの程度を推測し、将来に及ぼすかもしれない影響を評価し、関係者に公表することによって環境保全上より良い事業計画に仕上げていく仕組みのことをいいます。
「環境影響評価法」で定められている対象事業は、道路・ダム・鉄道・空港・発電所・埋立てなどの13種類の事業です。大部分は国または地方公共団体、特別の法人(公団)などが行う事業ですが、一部に民間事業である私営鉄道や発電所の設置の事業が関係しています。対象事業はその規模の大きさに応じて、必ずアセスメントを行わせる「第一種事業」と、準ずる大きさの「第二種事業」に区分されており、第二種事業の規模の範囲未満のものはアセスメントの必要が無い事業とされています。一方、地方公共団体の条例・要綱には、「環境影響評価法」での対象事業以外に例えば高層建築物やレクリエーション施設、工場の新設・増設などの民間事業も含んでいる場合があり、規模も法対象未満のものまで取り込んでいる場合があります(いわゆる横出し、裾出し)。当然ながら、この場合には「環境影響評価法」とは別に条例等に従ったアセスメントが必要です。
従来の手続きでは、事業の実施内容などがほぼ固まった段階でアセスメントの結果が公表されたため、「お仕着せアセス」とか「アワセメント」といった批判がありました。このため法律では、事業計画が確定していない早期の段階からアセスメントの手続きを開始するように定めており、スクリーニングとスコーピングと呼ばれるステップが設けられました。
スクリーニングは第二種事業についてアセスメントが必要か否かを知事の意見を聴いて判定し、スコーピングはどのようなアセスメントを行うかを住民意見を聴きながら決めていく手続きをいいます。手続きの流れを簡単に示しますと、下図のようになります。なお、発電事業については「電気事業法」に基づく特例的措置がなされ、アセスの各段階において主務官庁である経済産業省が関与する仕組みになっています。
【アセス要否判定】→【方法書作成】→【意見聴取】→【準備書作成】→【準備書公告】→【説明会・意見聴取】→【評価書作成】→【行政審査】→【評価書補正・公告】→【事業許認可】→【工事着工】
「環境影響評価法」が対象としている事業は実施の最終判断を行政が決定できるものに限られており、環境アセスメントの手続きを踏まずに環境保全上の配慮を思量しない事業については許認可や補助金の交付決定を行わない旨の規定が盛られていて、実体として事業の遂行が不可能ならしめるようになっています。なお、環境影響評価法には罰金や懲役に関する規定はありません。しかし、条例や要綱では環境アセスメントの定めに従わない事業者については、当該事業者の氏名や違反の事実の公表などの措置が設けられています。
「環境影響評価法」の施行に合わせて、ほぼ全国の都道府県において従来のアセス制度の見直しが行われました。既に条例を有している自治体では条例改正を、行政指導である要綱であった自治体は条例化を、さらには制度自体を新設したところもあります。なお、各地方公共団体ごとにアセスメントの対象となる事業種類、事業規模、手続きフロー、影響評価の項目、審査期間、事後調査の義務づけなど多様な取り組みが盛り込まれています。
JANUSでは1971年(昭和46年)の創立以来、環境問題の解決や環境アセスメントの実施に関するコンサルティングサービスを行ってまいりました。また、環境影響評価法の成立経緯や実際の施行にあたっての各省検討状況について、鋭意、情報収集を行ってきました。法律に付帯する施行令、施行規則、技術指針主務省令などは、一般の方々にとっては専門的にすぎて難解なものと思われます。そこでJANUSは、事業計画に最も適した環境アセスメントのあり方を、ご担当の方と一緒に考えます。アセス手続きはもちろんのこと、事前の予備的スタディから事後のモニタリング・再評価まで責任持って実行いたします。