環境

水産資源管理

 背景と課題

 水産資源は石油資源等のように採掘した分だけ減少していく資源ではなく、自然の力で再生産する資源であり、上手に利用していくことにより将来にわたって利用することができます。逆に資源が再生産する範囲を超えて無制限に漁業を行うと、資源が激減して過剰漁獲という状況になります。もちろん、再生産能力が無くなるわけではないので、激減してしまった資源も上手に増やしていくことが可能ですが、そのような事態になる前の対策が重要です。
 排他的経済水域(EEZ)内の水産資源は基本的にその国の資源となりますが、複数の国の沿岸域および公海域にわたって広く分布し、利用される水産資源は、地域漁業管理機関(Regional Fisheries Management Organization: RFMO)によってグローバルな管理が行われております。
 水産資源の中でも、市場価値が高いかつお・まぐろ類は、5つのRFMOによって管理されています。太平洋に生息するクロマグロは太平洋クロマグロと呼ばれ、中西部太平洋まぐろ類委員会(Western and Central Pacific Fisheries Commission)と全米熱帯まぐろ類委員会(Inter-American Tropical Tuna Commission)で管理されていますが、近年、その資源の減少が問題となっています。太平洋クロマグロの漁獲量のうち、70%以上を日本が漁獲していることから、日本が中心となって漁獲制限などの資源管理を始めました。この資源管理には、漁業データの収集や整備が必要不可欠です。
 また、まぐろ漁業の際に偶然一緒に取れてしまう(混獲)ウミドリ、ウミガメ、サメについても海洋環境保全の観点から、混獲防止のための取組みが行われています。
 

サービス/技術

 かつお・まぐろ類をはじめとする水産資源を持続的に利用していくためには、科学的根拠に基づく適切な資源管理が重要です。JANUSでは、RFMOにおいて実施される資源管理に対応するための情報の収集・整備を全国の漁業者、漁協および研究機関から協力を得ながら実施しています。
 特に、RFMOが求める精度の高い漁獲情報の収集や、これを踏まえた資源評価の実施並びに海鳥等の混獲回避を図るため、以下の業務を行っています。

  1. 科学オブザーバーの育成、配乗、科学データ・サンプルの収集、データ分析に関する体系的なオブザーバー調査計画の策定及び実施(科学オブザーバーは、各RFMOにおける決定事項に基づいて、かつお・まぐろ類及びさめ類等混獲生物の資源評価に資する科学データの収集を目的に、かつお・まぐろ類を対象とした漁船に乗船し調査を行っています)。 
  2. かつお・まぐろ類及びさめ類等混獲生物の資源評価に資する科学データの収集及び分析等
  3. ぐろはえ縄漁船の混獲回避措置に関し、操業現場で有効に導入できる回避技術の開発・実証
  4. RFMOに関する会議に参加し、議論の動向等に関する情報の収集

魚市場に並ぶマグロ類 

業務実績/サービス例 ​

  • 農林水産省 平成28年度国際漁業資源評価調査・情報提供委託事業
  • 農林水産省 平成28年度包括的な国際資源管理体制構築事業のうち科学オブザーバー調査分析事業
  • 農林水産省 平成28年度水産資源持続的利用国際動向調査

お問合せ先

環境管理ユニット
Email: webmasterjanus.co.jp