環境

水産資源管理

 背景と課題

 水産資源は石油資源等のように採掘した分だけ減少していく資源ではなく、自然の力で再生産する資源であり、上手に利用していくことにより将来にわたって利用することができます。一方、資源が再生産する範囲を超えて無制限に漁業を行うと、資源が激減して乱獲という状況になります。もちろん、再生産能力が無くなるわけではないので、激減してしまった資源も上手に増やしていくことが可能ですが、そのような事態になる前の対策が重要です。
 排他的経済水域(EEZ)内の水産資源は基本的にその国によって管理されますが、主に公海域にわたって広く分布し、利用される水産資源は、地域漁業管理機関(Regional Fisheries Management Organization: RFMO)によってグローバルな管理が行われております。
 水産資源の中でも、市場価値が高いかつお・まぐろ類は、5つのRFMOによって管理されています。太平洋に生息するクロマグロは太平洋クロマグロと呼ばれ、中西部太平洋まぐろ類委員会(Western and Central Pacific Fisheries Commission)と全米熱帯まぐろ類委員会(Inter-American Tropical Tuna Commission)で管理されていますが、近年、その資源の減少が問題となっています。日本は将来にわたって資源を持続的に利用するため、積極的に資源管理に取組んでおり、RFMOにおいても指導的な役割を担っています。そのため、資源管理を行うために必要となる漁業データの収集や整備は、ますます重要性を増しています。
 また、まぐろ漁業の際に偶然一緒に漁獲されてしまう(混獲)ウミドリ、ウミガメ、サメについても海洋環境保全の観点から、混獲防止のための取組みが行われています。
 

サービス/技術

 かつお・まぐろ類をはじめとする水産資源を持続的に利用していくためには、科学的根拠に基づく適切な資源管理が重要です。JANUSでは、RFMOにおいて実施される資源評価や資源管理に資する情報の収集・整備を全国の漁業者、漁協および研究機関から協力を得ながら実施しています。
 特に、RFMOが求める精度の高い漁獲情報の収集や、これを踏まえた資源評価の実施並びに海鳥等の混獲回避を図るため、以下の業務を行っています。

  1. 科学オブザーバーの育成、配乗、科学データ・サンプルの収集、データ分析に関する体系的なオブザーバー調査計画の策定及び実施(科学オブザーバーは、各RFMOにおける決定事項に基づいて、かつお・まぐろ類及びさめ類等混獲生物の資源評価に資する科学データの収集を目的に、かつお・まぐろ類を対象とした漁船に乗船し調査を行っています)。 
  2. かつお・まぐろ類及び混獲生物の資源評価に資する科学データの収集及び分析等
  3. まぐろはえ縄漁業の操業現場で有効に導入できる混獲回避技術の開発・実証
  4. RFMOに関する会議に参加し、議論の動向等に関する情報の収集

魚市場に並ぶマグロ類 

業務実績/サービス例 ​

  • 農林水産省 令和2年度水産資源調査・評価推進委託事業
  • 農林水産省 令和2年度国際的水産資源管理等促進事業のうち科学オブザーバー調査分析事業
  • 農林水産省 令和2年度漁場環境改善推進事業のうち海洋生態系保全国際動向調査

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