EU エネルギー・ロードマップ2050

2012年01月06日

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EUは、2011年12月15日に2050年までに温室効果ガスを、1990年比で80〜95%削減するための「エネルギー・ロードマップ2050」を公表しました。このロードマップでは、「エネルギー効率」、「再生可能エネルギー」、「原子力」、「CCS」の技術の組み合わせで目標達成を行うとしています。EUはレファレンスシナリオ2ケースの他、脱炭素シナリオを5ケース示しており、このうち、3ケースにCCSが重要なKeyとして登場しています。ただし、EUはCCSではなく、「エネルギー効率」と「再生可能エネルギー」が重要であると指摘しています。

脱炭素シナリオ
①高効率エネルギー化
省エネを徹底したシナリオで、エネルギー効率を2005〜6年に比べて41%減少させるため、電気機器と新築の建物への厳しい規制が必要としている。
②エネルギーを多様化する
特定の援助は行わず、市場原理によりエネルギーの多様化を図る。原子力とCCSにより進むとしている。
③再生可能エネルギーの比率を高くする
最終エネルギー消費に占める再生可能エネルギーの比率を75%にする。電力消費における比率は97%にする。
④CCS導入が遅れる場合
エネルギー多様化のシナリオで、CCSの導入が遅れた場合、技術革新よりも炭素価格によって低炭素化が進み、原子力の比率が高くなる。
⑤原子力の比率が低い場合
エネルギー多様化のシナリオで、CCSの導入が進み(発電に占める割合が32%)、新たな原子力発電所が建設されない場合。

詳細は以下をご覧ください。

http://ec.europa.eu/energy/energy2020/roadmap/doc/com[_]2011[_]8852[_]en.pdf

http://europa.eu/rapid/pressReleasesAction.do?reference=IP/11/1543&format=HTML&aged=0&language=EN&guiLanguage=en