PTRCが実施のAquistoreプロジェクト、第2フェーズに向け準備するも資金繰りに行き詰まりSaskPowerへ譲渡

2013年10月03日

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Petroleum Technology Research Centre(PTRC)は、2012年に開始したAquistoreプロジェクト施設の建設が終了し、第2フェーズに向け準備をすすめています。

しかし、この建設段階において、坑井の深度が想定以上に必要となったことや第2坑井のセメンチングにおけるトラブルなどにより、想定されていた予算を約15[%]上回る費用がかかり、約300万ドルの赤字になっていることが明らかとなりました。
ただし、PTRCはプロジェクトの設備をSaskPower社へ譲渡することで赤字を解消し、計画通り今後のモニタリング及び研究を継続することをSaskPower社と確認したとしています。

SaskPower社が計画している統合CCS実証プロジェクトのBoundary Damプロジェクトは、回収したCO2をCenovus Energy社によるEORに利用する予定ですが、一部のCO2はAquistoreサイトで深部帯水層へ貯留する予定です。

CBCによる報道では、SaskPower社がAquistoreプロジェクトの資金繰り監視に失敗したとしています。当プロジェクトでは、PTRCとの合意に基づき、諮問委員会を設置することが認められていましたが、SaskPower社はこれを利用しなかったようです。

CBCによるSaskPower社への取材によると、本来の計画では4年後のAquistoreプロジェクトの完了時にSaskPower社が引き取る予定であったが、PTRCによるプロジェクト管理に問題があると判断し、計画より早い段階での引き取りとなったとしています。
またPTRCは、プレスリリースで今後もAquistoreプロジェクトにおける研究に計画通り取り組む意思を示していますが、SaskPower社は当該プロジェクトにおけるPTRCの今後にも疑問を呈しているようです。

詳細は以下をご覧ください。

Aquistoreプロジェクト公式サイトのプレスリリース
http://aquistore.ca/news/item/?n=23
http://aquistore.ca/news/item/?n=24

関連ニュースURL
http://www.cbc.ca/news/canada/saskatchewan/saskpower-failed-to-monitor-overspending-in-aquistore-project-1.1874571