米国EPAがCarbon Pollution Standards及びClean Power Planを公表

2015年08月04日

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米国EPAが新設発電所等に適用されるCarbon Pollution Standardsと、既存発電所に適用されるClean Power Planを公表しました。

Carbon Pollutions Standardsは、新設・再構築及び改修される発電所に対する二酸化炭素の排出基準を規定しており、特に石炭火力発電所についてCCSを必要とする水準となるかどうかが注目されておりました。

今回発表された新設の石炭火力発電所に対する基準は「1,400 lb CO2/MWh‐gross」となっています。EPAは概説資料のなかで、超臨界微粉炭(SCPC)火力発電所において排出CO2の20[%]を回収すれば達成可能な水準としており、部分的なCCSの実施を前提としたものになっています。
ただし、CCSの適用は必須とはされておらず、他の技術などにより基準が達成できれば可となっています。
この基準は2013年に発表した当初の草案において「1,100lb CO2/MWh-gross」となっていましたが、これを受け提供された多くの情報や意見を聞き入れ、緩和した形となったようです。

既存発電所に適用されるClean Power Planは、各州ごとに柔軟な対応を可能にするため、各州へ計画を策定・実施させる規定となっています。
各州による計画の提出は遅くとも2018年9月6日までの期限が設定されており、2030年までに最終目標を満たすこととしています。その結果、2030年には発電所からの排出量が2005年レベルの32[%]減となることが想定されています。

詳細は以下をご覧ください。

①新設・再構築及び改修される発電所向けのCarbon Pollution Standards
<概要及び関連資料>
http://www2.epa.gov/cleanpowerplan/carbon-pollution-standards-new-modified-and-reconstructed-power-plants

<Carbon Pollution Standardsの概説>
http://www.epa.gov/airquality/cpp/fs-cps-overview.pdf

<Carbon Pollution Standards全文(pdf)>
http://www.epa.gov/airquality/cpp/cps-final-rule.pdf

②既存発電所向けのClean Power Plan
<概要及び関連資料>
http://www2.epa.gov/cleanpowerplan/clean-power-plan-existing-power-plants

<Clean Power Plan全文(pdf)>
http://www.epa.gov/airquality/cpp/cpp-final-rule.pdf

<各州向けの資料集>
http://www2.epa.gov/cleanpowerplantoolbox