ノルウェー政府、フルスケールCCSプロジェクトへの資金提供の継続を決定
2018年05月17日
ノルウェー政府は、フルスケールCCSプロジェクトの資金提供を継続することを決定したことを公表しました。ノルウェー政府のプレスリリースによると、 プロジェクトに対し2018年に合計で2億8,000万NOK(2017年から移行された金額を含む)が提供される予定としています。そのうち、2018年に実施される予定のFEEDスタディに対しては8,000万NOKが計上されており、CO2の輸送と貯留、および、最大2件の回収設備のFEEDスタディが対象となります。
さらに、CO2回収に関する概念検討を実施した Norcem(セメント製造)、Yara(アンモニア)、Fortum Oslo Varme(オスロ市の廃棄物焼却施設)の結果を外部評価機関が評価した結果、Norcemが最も有力候補であり、資金提供は決定していることを明らかにしています。
Fortum Oslo Varmeについては、ほかの2施設よりもパイプラインの距離や市民からの認知などの面において、リスクが高いことから、資金提供の継続は難しいとしながらも、 Fortum Oslo Varmeから更新情報が追加で提出されたため、再評価が実施されています。
Yaraについては、CO2回収を優先する同社の商業的な意欲が低く、不確実性もいくつかあるため、資金提供を打ち切ることが明らかとなっています。
なお、プロジェクトにかかるすべてのコストを政府がすべてカバーすることは難しく、プロジェクトに関わる企業もコストとリスクを分担することが前提であるとしています。
投資決定は、おそらく2020/2021年ごろとなるとしています。
詳細は以下をご覧ください。
ノルウェー政府によるプレスリリース
https://www.regjeringen.no/en/aktuelt/the-norwegian-government-continues-with-the-planning-of-a-demonstration-project-for-co2-capture-transport-and-storage/id2601399/
https://www.regjeringen.no/contentassets/29b61254833b4d828ccf824fdea25f7c/introduction-and-summary_ccs.pdf
Gassnovaによるプレスリリース
http://www.gassnova.no/en/norwegian-carbon-capture-has-the-potential-to-be-an-important-european-measure
関連ニュース
https://www.businessgreen.com/bg/news-analysis/3032322/ccs-milestone-norway-agrees-gbp735m-backing-for-carbon-capture-transport-and-storage-projects