米国議会下院の気候変動危機特別調査委員会が、気候変動危機に対する行動計画への勧告を示す報告書を公表

2020年07月17日

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米国議会下院の気候変動危機特別調査委員会(House Select Committee on the Climate Crisis)が、気候変動危機に対する行動計画に関する詳細な勧告を示す報告書「Solving the Climate Crisis: The Congressional Action Plan for a Clean Energy and a Healthy, Resilient, and Just America」を公表しました。

CCUSについては、以下のような議会への勧告が含まれています。
・特定の技術に依拠しないエネルギー利用割合基準を適用する(例えば、クリーンエネルギー基準において、 CO2排出発電所であってもCCUSを備えることを認めることやDACにより製造した燃料を低炭素燃料基準で認めることなど)。
・CCUSのRDD&D(特に大規模実証プロジェクト)への支援を拡大することにより、CCUSの革新と商業化に投資する。
・DAC、BECCS、および、CO2の鉱物化の研究を優先した連邦戦略を通じて、CO2分離回収技術のためのRDD&Dに投資する。
・CO2分離回収技術のRDD&Dに投資し、DAC、CCSによるバイオエネルギー、および炭素鉱化の研究を優先する。
・連邦より、原料選定の際に回収されたCO2の使用を促す条件を設け、建築資材や燃料として再利用するための市場を創出する。
・気候変動対策として有力なプロジェクトに対し、45Q税額控除となるよう控除対象を広げ、マスターリミテッドパートナーシップ(MLP)および私的活動債としての適格性を拡充することにより、CCUSおよびDACの導入を奨励する。
・CO2回収技術の実証および商業化プロジェクトや、地域住民及び市民の関与を増やすことによるCO2貯留可能容量の拡大を行うこと。
・CO2地中貯留の認証に必要とされる資金の増強や、信頼性のある結果報告および情報開示の実施を通じて、確実的なCO2地中貯留の規制・監督体制を整える。

詳細は以下をご覧ください。

報告書(概要)
https://climatecrisis.house.gov/sites/climatecrisis.house.gov/files/SCCC%20summary.pdf


報告書(全文)
https://climatecrisis.house.gov/sites/climatecrisis.house.gov/files/Climate%20Crisis%20Action%20Plan.pdf


CCUSに関する要点をまとめたOne Page Summary
https://drive.google.com/file/d/1lzWmop7nnTWRPIIzGnvCK-oYbuP5tEos/view?usp=sharing

House Select Committee on the Climate Crisisによるプレスリリース

https://climatecrisis.house.gov/news/press-releases/climate-plan-press-release


関連ニュース
https://blogs.ei.columbia.edu/2020/06/30/congressional-report-climate-change/