ADNOC、Hail and Ghasha沖合開発プロジェクトにFIDを実施

2023年10月18日

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アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ国営石油会社ADNOCは、 Hail and Ghasha沖合開発プロジェクト(沖合天然ガス生産+陸域CCS)に対する最終投資決定(FID)と契約の締結を発表しました。

締結された契約は、2つのエンジニアリング、調達、建設(EPC)契約で構成されており、世界最大のエネルギー業界の集まりであるADIPECにおいて署名されました。 Hail and GhashaはアブダビのGhasha鉱区の一部であり、10年末までに15億立方フィート/日(bscfd)を超える天然ガスを生産する予定です。

またこのプロジェクトでは年間 150 万トンのCO2が回収され、ADNOCのCO2回収能力は年間約400万トンになります。CO2は回収され、陸上に輸送され、地中に安全に貯留されます。一方、燃料ガスに代わる低炭素水素が生成され、排出量をさらに削減できるとしています。 このプロジェクトでは、原子力発電と再生可能エネルギーも活用するとしています。

海洋施設に関するEPC契約には、人工島の施設と海底パイプラインが含まれており、National Petroleum Construction CompanyとSaipem S.p.Aの間の合弁事業に発注されました。
2番目のEPC契約は、CO2と硫黄の回収と処理を含む陸上の施設を実現するもので、Tecnimont S.p.A.に発注されました。

今回のFIDに先立ち、ADNOCは2030年までにCO2回収能力目標をこれまでの2倍となる年間1000万トンに引き上げることも発表しています。

詳細は以下をご覧ください。

ADNOCによるプレスリリース
https://www.adnoc.ae/en/News-and-Media/Press-Releases/2023/ADNOC-Takes-FID-on-Worlds-First-Project-That-Aims-to-Operate-with-Net-Zero-Emissions

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https://www.thenationalnews.com/business/energy/2023/10/05/adnoc-awards-contracts-worth-about-17-billion-for-hail-and-ghasha-offshore-project/