欧州委員会、ギリシャのCCSを支援する1.5億ユーロ補助金計画を承認
2024年11月18日
欧州委員会は、EUの国家補助規則(State aid rules)に基づき、ギリシャのPrinosにCO2貯留施設を建設するための支援として、Recovery and Resilience Facility(RRF)を通じて提供する1億5,000万ユーロの計画を承認したと発表しました。この補助を受けるのは、地中海と北海の資源開発企業Energean plcのギリシャ子会社であるEnEarth Ltdです。
この補助は、EnEarthがギリシャPrinosにCO2貯留施設を建設するため、陸上および海上インフラを建設するための費用の一部を賄うものです。この施設は2つのフェーズで展開する計画ですが、今回の補助は第1フェーズのみが対象となります。第1フェーズでは、産業から回収する年間最大100万トンのCO2を陸上集約サイトから沖合の貯留サイトまで輸送するための大規模なパイプラインを建設する計画です。第2フェーズでは、年間最大250万トンのCO2の輸送・貯留に拡張することが計画されています。
この補助は直接付与型であり、2026年まで3回に分けて支払われます。施設は2027年に第1フェーズを開始し、2030年に運用開始予定です。1億5,000万ユーロの助成金は、資金不足の約90%を補うことになるとしています。なお、プロジェクトが成功し、追加的な純収益を生み出した場合、EnEarthは受け取った補助の一部をギリシャに返還することになります(claw-back mechanism)。
詳細は以下をご覧ください。
欧州委員会によるプレスリリース
https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/en/ip_24_4905
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https://balkangreenenergynews.com/eu-approves-greek-state-aid-of-eur-150-million-for-prinos-ccs-facility/