欧州委員会、低炭素水素/燃料のGHG排出評価のための方法論の委任規則を採択

2025年08月04日

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欧州委員会は、低炭素燃料によるGHG排出削減を評価するための方法論を規定する委員会委任規則(Commission delegated regulation)を採択しました。この委任規則は、水素・ガス市場指令が定める低炭素水素および低炭素燃料に関する包括的なGHG排出評価のための方法論を導入するものです。この方法論は、グリーン水素や非バイオ由来再生可能エネルギー燃料(RFNBO)に関する既存の方法論を補完し、EUの水素に関する規制枠組みを完成させるものです。
 
低炭素とみなされるためには、水素および関連燃料は、削減を講じていない化石燃料の使用と比較して70%のGHG排出削減という基準を満たす必要があります。この方法論は、欧州連合の加盟国のエネルギーミックスの多様性を考慮し、柔軟かつ実用的な枠組みを提供しており、低炭素水素/燃料はCCUSを用いた天然ガスや低炭素電源など様々な方法で製造可能となります。さらに、この委任規則では、電気分解により製造する際の再生可能エネルギーの割合を規定していません。
 
この度欧州委員会が採択した委任規則は、欧州議会と欧州理事会に送付され、両会は2ヶ月以内に提案を精査し、承認または却下することとなります。また要請により、精査期間は2ヶ月延長することができますが、議会または理事会が提案を修正することはできません。
 
詳細は以下をご覧ください。
 
欧州委員会によるプレスリリース
https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/en/ip_25_1743
 
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