Clean Air Task Force、ヨーロッパのCCSコスト推定ツールを開発・公表

2025年12月05日

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Clean Air Task Forceは、ヨーロッパにおける大規模産業排出事業者からのCO2輸送・貯留にかかるコストを、複数の輸送モード(パイプライン、船舶、鉄道、バージ)と2つの異なる貯留シナリオで推定することが可能なインタラクティブツール「The cost of CO2 transport and storage in Europe」を開発し、公表しました。
 
この新たなツールは、ETH  Zurichが主導する研究で開発された詳細なコストモデルを組み込んでいます。このコストモデルは、各排出源と貯留予定サイトまたはCO2輸出ターミナルを結ぶ最も実現可能な経路をCATFの地理空間ネットワークモデリングに適用しています。EU、ノルウェー、英国の公開排出量データに基づき、重工業および廃棄物管理部門の1,200社以上の大規模排出事業者(年間10万tCO2以上)を評価の対象としています。
 
このツールを使用すると、特定のコスト条件を満たす排出事業者や、特定の輸送手段を使用できるコストが最も低いケースの排出事業者を特定できるとしており、また、産業分野や国別にフィルタリングすることで、より詳細な分析を行うことも可能としています。一部の地域では、コスト以外の課題となるパイプライン敷設のリードタイムの​​長期化が懸念されるため、パイプラインを輸送オプションの検討対象から除外することも可能となっています。
 
詳細は以下をご覧ください。
 
Clean Air Task Forceによるプレスリリース
https://www.catf.us/2025/11/key-insights-eu-co2-transport-and-storage-costs/
 
CCSコスト推定ツール(ヨーロッパ対象)
https://www.catf.us/ccs-cost-tool/