英国政府、2025年以降の既設石炭火力発電所に対する規制に関するコンサルテーションを実施
2017年01月20日
英国政府は、CO2排出削減の対策を行っていない既設石炭火力発電所を2025年までに撤廃するための提案を公表し、国民からの意見を募集するコンサルテーションを実施しています。意見募集の締め切りは2017年2月8日となっています。このコンサルテーションにおいて、英国政府は、既設石炭火力発電所が2025年以降も操業を継続するために必要となるCO2排出削減対策の選択肢を2通り提案しています。
選択肢1: 自身の発電所におけるCCSの適用を実証し、今後CCSを追設できることを確保し、現行の(新設石炭火力発電所を対象としている)排出性能基準(EPS)を満たすこと。
選択肢2:現行の質量ベースのEPSを濃度ベースに修正し、適用すること。
ただし、選択肢1について「既設の石炭火力発電所の稼働年数を考えるとCCS追設に投資する発電所があるとは考えにくい」とも記載されています。
また、これらの選択肢以外の削減手法についても提案を歓迎するとしています。
英国では、2015年11月に「対策のなされていない石炭火力発電所(unabated coal-fired power stations)の使用の規制を2023年に開始し、2025年までにすべて閉鎖し、ガス火力にシフトする内容のコンサルテーション」を2016年の春に開始する方針であることを公表しておりましたが、その予定が遅延し今回のコンサルテーションに至ったものと考えられます。
詳細は以下をご覧ください。
英国政府によるコンサルテーション
「Coal generation in Great Britain: The pathway to a low-carbon future」
https://www.gov.uk/government/consultations/coal-generation-in-great-britain-the-pathway-to-a-low-carbon-future
BEISによるプレスリリース
https://www.gov.uk/government/news/government-sets-out-plans-to-upgrade-uk-energy-infrastructure-and-increase-clean-energy-investment
関連ニュース
http://www.climateactionprogramme.org/news/uk_to_phase_out_coal_ahead_of_2025
http://www.telegraph.co.uk/business/2016/11/09/uk-sets-out-coal-plant-closure-plans/