CO2圧入の1万年後に、どの程度確実にCO2が貯留されているかを推定した結果を示す論文
2018年06月22日
スコットランドのAberdeen大学とEdinburgh大学の研究者らが、CO2圧入の1万年後にCO2が地下にとどまっている確率を求めるモデル計算の結果を示す論文が、学術誌Nature Communicationsに公開されました。論文の概要によると、モデル計算の結果、 中程度の坑井配置の地域における、現実的にきちんと管理された貯留である場合、漏洩の割合が0.0008%/年未満である確率は50%であり、圧入されたCO2の98%が1万年にわたり地下にとどまる結果となったとしています。また、非現実的なシナリオではあるが、CO2が不適切に管理された貯留である場合には、78%以上のCO2が1万年後も地下にとどまることが推定されました。
これらの結果から、CO2の地中貯留は確実な気候変動対策の選択肢となり得ることが示されたとしています。ただし、地下におけるCO2の長期的な挙動については、依然として重要な不確実性を伴うとしています。
詳細は以下をご覧ください。
論文「Estimating geological CO2 storage security to deliver on climate mitigation」の閲覧先
https://www.nature.com/articles/s41467-018-04423-1
PDF版の入手先
https://www.nature.com/articles/s41467-018-04423-1.pdf
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http://www.thenational.scot/news/16288828.Research_finds_that_carbon_capture_technology_could_work_safely_for_10_000_years/