INPEX、オーストラリアのLNG開発事業に世界最大級のCCS導入を計画
2022年03月02日
日本経済新聞によると、INPEXはオーストラリアの天然ガス(LNG)開発事業に最大1000億円を投じ、最大700万トン強のCO2を回収し、貯留する世界最大級のCCS導入を計画していると明らかにしました。将来的には、日本などで排出されたCO2を受け入れ、貯留することも検討しており、CCSハブの構想となるようです。CO2の輸送は液化CO2船による船舶輸送が想定されています。この投資の対象となると考えられているのは、オーストラリア北部の準州Northern TerritoryのダーウィンでCCSの導入が計画されているイクシスLNGプロジェクトです。ダーウィンの陸上ガス液化プラントから排出されるCO2を回収し、貯留するCCSの導入検討を進めており、適切な候補地の選定・評価作業を実施しています。CO2分離・回収設備は導入済みであり、2022年に貯留サイトの選定を開始し、2026年の貯留開始を目指しています。第一段階として年間200万トン以上のCO2圧入を計画しています。
また、INPEXが公表する長期戦略と中期経営計画「INPEX Vision @2022」及び第16回株主総会の資料によると、INPEXは先のイクシスLNGプロジェクトの他にCCUS事業として以下を計画していることを明らかにしています。
◎南阿賀CO2-EOR実証(日本、新潟県)
ー CO2の圧入試験を2023年までに開始し、開発中のEOR効率改善技術の確立を図り、国内におけるCCUS技術の拡大と海外油田でのEOR技術の展開を目指す。
◎アブダビCO?EOR事業化(UAE)
ーADNOCとともにアブダビ(陸上鉱区)におけるCCUS能力(現状年間80万トン)の増強を目指す。
詳細は以下をご覧ください。
長期戦略と中期経営計画「INPEX Vision @2022」
https://www.inpex.co.jp/company/pdf/inpex_vision_2022.pdf
第16回株主総会資料
https://www.inpex.co.jp/ir/shareholder/pdf/20220224-a.pdf
関連ニュース
https://asia.nikkei.com/Spotlight/Environment/Climate-Change/Japan-s-Inpex-to-spearhead-carbon-capture-at-Australian-gas-field
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC162ZC0W2A110C2000000/