Shopify、Stripe、Alphabet、Meta 及びMcKinsey Sustainabilityの5社、9億 2,500万ドルを拠出し炭素除去技術の開発を加速する「Frontier」を創設
2022年04月18日
Shopify、Stripe、Alphabet、Meta 及びMcKinsey Sustainabilityの5社は、事前買取制度 (Advance Market Commitment 以下、AMC) に基づく恒久的な炭素除去技術の開発を加速する目的で「Frontier」を創設したと発表しました。5社は、今後 9 年間で9億 2,500万ドル(約1,161億円、1ドル=125.5円換算)を拠出し炭素除去に取り組むとしています。さらに、「Frontier」を通じて、新しくかつ恒久的な炭素除去技術を開発している企業との契約を促進する予定としています。「Frontier」の目的は、研究者や起業家、投資家に対して、炭素除去市場における強い需要を示すこととしています。事前買取制度(AMC)は、途上国におけるワクチン普及を加速させるために約10年前より導入され始めた新たな形の資金調達メカニズムであり、この仕組みを炭素除去に適用するとしています。
[Frontierが実施する事前買取制度(AMC)の仕組み]
Frontier は、買い手の代わりにデューデリジェンス(投資を行うにあたって、投資対象となる企業や投資先の価値やリスクなどを調査すること)を行い、炭素除去への契約を促進するため、以下のことを実施します。
・新技術を試験的に導入している初期段階の炭素除去技術を開発する企業(サプライヤー)に対して、少量の事前購入契約を締結します。
・成長段階にあるサプライヤーが技術をスケールアップする場合、Frontier は個々の買い手とサプライヤーとの間でオフテイク契約(長期供給契約)の締結を支援します。この契約では、将来的に排出される炭素量を購入することが約束されており、サプライヤーは技術を開発するための資金を確保することができます。CO2が除去されると、炭素除去事業者に報酬が支払われ、除去されたCO2量は買い手に還元されます。
Frontierは、長期的に最も有望な技術を特定し、購入と継続的なアドバイスやサポートを通じて、その技術の拡大を支援するとしています。以下のような特定の基準を満たす技術に対して、通常より高い 1 トン当たりの炭素価格を支払うことで普及を促進するとしています。
– Permanence(永続性):CO2を恒久的に貯留すること (1,000 年以上)
– Physical footprint(物理的フットプリント):耕作地の制約を受けにくいCO2吸収源を活用すること
– Cost(コスト):大規模で手頃な価格で実現できる見通しがあること (100ドル/トン未満)
– Capacity(容量):炭素除去ソリューションポートフォリオとして重要な役割を担える見通しがあること (年間0.5 ギガトン以上)
– Environmental justice(環境正義):環境正義と公平性への配慮のため、責任を持ち積極的に行動していること
詳細は以下をご覧ください。
Shopifyによるプレスリリース
https://news.shopify.com/fighting-climate-change-together-shopify-joins-historic-initiative-to-scale-carbon-removal-globally
Shopify Japanによるプレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000089.000034630.html
Metaによるプレスリリース
https://about.fb.com/news/2022/04/accelerating-the-development-of-carbon-removal-technologies/
関連ニュース
https://www.cnbc.com/2022/04/12/stripe-alphabet-meta-shopify-mckinsey-spur-carbon-capture-market.html