Ørsted、デンマークエネルギー庁及びMicrosoftと長期契約

2023年06月05日

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デンマークエネルギー庁(DEA)は、ØrstedのCCSプロジェクト‘Ørsted Kalundborg Hub’に対し約80億デンマーククローネ相当(※)を助成する契約を締結したことを発表しました。ただし、この助成を受けるためには、Ørstedは2026年以降20年間にわたり年間最低40万トンのCO2を貯留することが条件となっています。
※本契約は、2020年に開始されたエネルギーと産業に関するデンマークの「Climate Agreement」の一部を構成するCCUS助成制度において最初の入札となります。デンマーク政府はCCUS助成制度は160億DKK(約3,000億円)を割り当てることが決定しており、Ørstedとの入札はこの割り当ての約半分をカバーしていることを明らかにしています。

このプロジェクトでは、ØrstedがデンマークZealand西部Kalundborgにある木材チップ焚きAsnæs発電所と、コペンハーゲン都市圏にあるAvedøre発電所のわら焚きボイラーでCO2回収設備を導入します。2025年中にこれらのプラントでCO2の回収・貯留を開始し、2026年には年間約43万トンの生物起源CO2を回収・貯留する計画となっています(Asnæs発電所で年間28万トン、Avedøre発電所で年間15万トンのCO2を回収する計画)。Ørstedは、CO2の輸送・貯留インフラを提供するNorthern Lightsとも2026年から年間43万トンのCO2を越境輸送する契約を締結したことを同日発表しています。なお、CO2の回収装置はAker Carbon CaptureのJust Catch™ ユニットを導入する計画で、5台をプラントに納入することが決定しているようです。

さらに、このプロジェクトはMicrosoftからも11年間にわたりAsnæs発電所における276万トンのCO2除去を購入するオフテイク協定という大規模な支援を得たことを発表しました。

詳細は以下をご覧ください。

Ørstedによるプレスリリース
https://orsted.com/en/media/newsroom/news/2023/05/20230515676011

デンマークエネルギー庁によるプレスリリース
https://ens.dk/en/press/first-tender-ccus-subsidy-scheme-has-been-finalized-danish-energy-agency-awards-contract

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