英国政府、BECCSをめぐり環境団体から訴訟

2023年12月07日

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Lifescape ProjectとPartnership for Policy Integrity (PPI)という環境団体が英国政府を相手に訴訟を起こしたことをEuroactive、The Telegraphをはじめ多数のメディアが報じています。厳密にはHigh Court(高等法院)へjudical judge(司法審査)の申請を提出したもので、今年8月に公表した政策「Biomass Strategy 2023」やBECCSに対する多額の予算は不当と訴えています。

主な争点は、Biomass Strategyを承認した政府の決定は木質バイオマス発電やBECCSがネットゼロに本当に貢献するのかを適切に分析するべき義務に違反しているという点であり、High Courtによる審査の結果、これが認められれば、Biomass Strategyは撤回されるのではないかという見方もあります。

彼らの主張の根拠についてはEuroactiveの記事が詳しく、燃料としてバイオマスを使うだけではネガティブにならない、その後燃料としたバイオマスが再度成長するまでの”Carbon Payback Period”と呼ばれる期間が必要(木質バイオマスの場合には数十年間~数百年にわたる)という科学者たちの指摘に基づいています。また、このCarbon Payback Periodによる遅れはパリ協定の目標達成にも間に合わないとしています。

このCarbon Payback Periodを考慮する必要性を指摘している科学者たちは欧州科学アカデミー諮問委員会(EASAC)であり、EASACは欧州連合の諮問機関の位置づけにある組織です。この指摘を示す論文のリンクは以下の通りです。

EASACによる論文(2022年2月)
“Forest bioenergy update: BECCS and its role in integrated assessment models”
https://easac.eu/publications/details/forest-bioenergy-update-beccs-and-its-role-in-integrated-assessment-models

詳細は以下をご覧ください。

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https://www.euractiv.com/section/climate-environment/news/uk-sued-for-counting-wood-burning-with-carbon-capture-as-negative-emissions/