化学トレーサーを用いた沖合CO2貯留のモニタリングに関する新たな論文

2017年11月20日

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スコットランドのScottish Carbon Capture and Storage(SCCS)の研究者らと、University of Edinburgh、University of Strathclyde、オーストラリアのCSIROのNational Geosequestration Laboratoryの研究者らが共同で、化学トレーサーを用いた沖合CO2貯留におけるCO2漏洩のモニタリングに関する新たな論文を公表しました。

SCCSのプレスリリースによると、この論文では、今後の研究の対象とするべき、沖合でのモニタリングにおけるトレーサーの使用の重要な課題を特定したとしています。特定した課題には、トレーサーとして使用する化学物質の長期的な時間枠における寿命、海洋堆積物又はCO2気泡流中におけるトレーサーの挙動、法的制約および環境に対する影響、そして、トレーサーのサンプリングの最善な方法が含まれます。さらに、これらの課題は、適切なトレーサーの選定、圧入プログラム、信頼性のある検知可能濃度、適切なサンプリング手法に直接的に影響するとしており、これらの不確実性に取り組み、今後のフィールド試験に情報をインプットするためのプログラムを提案しているとのことです。


なお、今回の研究は、欧州における海底下CO2の漏出モニタリングシステムを開発を目的として、英国北海のGoldeneye貯留サイトでのCO2放出実験も実施している「STEMM-CCSプロジェクト」にとって有益な情報となるとしています。STEMM-CCSのTwitterでも「非常に有用なインプットである」として本論文が参照されています。


詳細は、以下をご覧ください。


論文の概要及び入手先

http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1750583617301081


SCCSによるプレスリリース
http://www.sccs.org.uk/news/449-making-progress-in-monitoring-offshore-co2-storage-using-chemical-tracers-knowledge-sharing-is-key


関連ニュース
https://www.gasworld.com/monitoring-offshore-co2-storage-/2013810.article