取り組み紹介 化学物質の内分泌かく乱作用
2021年09月
“環境ホルモン”として社会問題化されている「化学物質の内分泌かく乱作用」とは、一般的に「化学物質が生物の体内で様々な調整機能を担っている内分泌系に作用して影響を及ぼし、その生物に有害な影響を与えること」を指しますが、まだ未解明な要素が多くあります。当社は、長期にわたり環境省の業務を請け負っており、現在は環境省が策定したプログラム「EXTEND 2016」の一環として、内分泌かく乱作用に関連した学術文献などの科学的信頼性を評価し、内分泌かく乱作用を起こし得る物質とその作用の特定を行っています。また、「化学物質の内分泌かく乱作用に関する公開セミナー」を定期的に開催し、「EXTEND2016」の進捗報告や、欧米の有識者を招き、海外の規制や研究動向に関する講演を実施するなど、一般市民の方にも関心を持ってもらえるよう取り組んでおります。平成30年度に開催した化学物質の内分泌かく乱作用に関する公開セミナーの様子(環境省ホームページより)
欧州では、化学物質の内分泌かく乱作用に関して、 2019年より総額5億ユーロをかけた研究プロジェクトが始まるなど、本問題に対する取り組みがますます加速しており、本件に長年携わってきた当社といたしましては、環境行政に資する提案などを通じて、国内でも更に本問題の重要性の認識が高まるよう努めていきたいと考えております。
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