取り組み紹介 海洋環境問題についての国際動向調査

2022年02月

当社は、環境省の委託を受けて海洋環境保全に関する国際会議に出席し、会議や参加国の動向などを把握・分析
する調査業務を、20年以上にわたり実施しています。主な国際会議としては、海洋投棄を規制する国際条約(ロ
ンドン条約・議定書)の締約国会議や、北太平洋海洋科学機構(PICES)の年次会合、国家管轄外区域における
生物多様性(BBNJ)のための新条約の準備会合などに出席しています。本業務では、現地での会議対応支援と
ともに、会議での議論を踏まえた国内施策への導入の検討を行っています。例えば、2006年にロンドン議定書
が改正され、海域での二酸化炭素回収貯留(CCS)が規制対象となった際には、日本政府の国際交渉を支援する
とともに、国内担保法である海洋汚染防止法の改正の検討支援を行いました。
 レアアース泥など、海洋は今後の海底資源開発の観点で重要な成長市場です。その一方で、開発に伴う環境影響
評価はもちろん、海洋プラスチックごみの問題など、海洋環境に関する諸問題への対応は、今後ますます社会的
に重要となっていくことが予測されます。海洋環境保全に関する国際的な動向を把握、分析することで、日本が
海洋立国として世界をリードするための政策立案支援を行うとともに、海洋と海洋資源の持続的な開発のための
取り組みを進めていきたいと考えています。
 

ロンドン条約・議定書の締約国会議の様子 ©IMO, 2018

関連リンク:環境アセスメント/環境保全