インドネシア国立バンドン工科大学との協力協定(MoU)締結について

2019年06月

日本エヌ・ユー・エス株式会社は、このたびインドネシア国立バンドン工科大学(所在地:インドネシア 西ジャワ州都バンドン市)と、「地域 二酸化炭素(CO2)マネジメント」の実現に向けた協力の覚書(MoU:Memorandum of Understanding)を締結しましたので、お知らせします。

国立バンドン工科大学は、インドネシア エネルギー鉱物資源省が主導するCCUS(※1)に関するインドネシア国内の研究開発拠点「Center of Excellence (CoE) of CCS and CCUS」の中核をなす機関であり、インドネシア政府がパリ協定に基づいて温暖化対策に取り組む中、同機関の果たす役割の重要性が高まっているところです。

「地域CO2マネジメント」は、油ガス田をはじめとした複数のCO2の排出源と利用地点を幹線パイプラインで接続し、CO2を利活用する環境を整備することで、採算性のあるCCUS事業の早期実現を可能にする構想であり、日揮㈱と当社が提唱し、インドネシア国内にて構想の実現に向けて取り組んでいるところです。

本協力協定に基づき、当社と国立バンドン工科大学は、今後3年間にわたってCO2マネジメント構想実現に向けて、幹線CO2パイプラインをインフラとして整備していくための調査などを通じて、インドネシアにおけるCCUSの社会実装化に貢献していく所存です。

本協定に基づく当社と国立バンドン工科大学の最初の協力プロジェクトとして、経済産業省からの受託業務「平成30年度我が国のCCS技術を用いた国際貢献に向けた連携事業」の中で、(公財)深田地質研究所、日揮㈱と協力し、インドネシア エネルギー鉱物資源省 石油ガス総局内で「尼日CCUSシンポジウム」(2019年3月14日)を開催しました。

本シンポジウムでは、両国のCCUSに関係する機関や企業から招待された約50名が参加し、CCUSの今後の発展・展開のために、同国における地域CO2マネジメント構想の重要性が認識され、実現に向けて尼日両国が引き続き協力していくとの議長総括が出されました。JANUSは、本シンポジウムにおける有意義な議論を踏まえて、両国の産学官関係者の連携の下、CCUSの利活用拡大に向けたコンサルティング業務をさらに強化していく所存です。



尼日CCUSシンポジウムの開催

※1 CCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage; 二酸化炭素の回収・利用・貯留)
地球温暖化対策としてのCO2の回収・貯留に留まらず、CO2の有効利用により経済価値の創出をも実現する取り組みであり、近年世界的に注目されている技術です。2019年6月に大阪市で開催される主要20カ国・地域(G20)首脳会議においても、その普及加速に向けて国際的な協力を深めることが期待されております。