Environment
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衛星画像解析

 背景と課題 

 リモートセンシングとは、調査対象に直接触れることなく、その状態を観測・識別することです。様々な物体は、それぞれの特性に応じて、波長ごとに異なる反射・放射の特徴を持っています。リモートセンシングでは、そのような特徴を利用して物体を識別します。
 衛星画像を用いることで、土地の被覆度や植生の情報を整理し、都市計画や森林開発あるいは種々の開発行為の影響把握が可能です。また、海洋観測衛星の画像を利用することで、漁業・水産業に有用な海洋表面の水温や基礎生産量を把握することができます。

D.4.3_波長ごとの特徴例

サービス/技術

 人工衛星に搭載された観測機器(センサー)をもとに、陸域・海域・大気の状態を観測することは、衛星リモートセンシングと呼ばれています。人工衛星を活用することにより上空から広域を瞬時に観測することができ、また、地球の周りを周回しているため定期的に繰り返し観測することができます。現在、地球を回る軌道上には、数多くのセンサーが独特の原理をもとに、それぞれの観測対象から情報を収集しています。これらのセンサーから得られたデータは、センサーごとに異なる方法で処理を行う必要があります。
 JANUSではお客様のご要望にあわせて、必要な衛星リモートセンシングデータを入手し、適切な処理・解析を行うサービスを提供しています。

衛星画像解析の例

土地被覆図・植生指標図

 

 可視・近赤外域の波長を観測するリモートセンシングにより、森林、田畑、都市部、水域などの土地被覆図や、植生の繁茂状態の目安となる植生指標図が得られます。これらの情報は都市計画や森林計画、農作物の収穫量の予測などに活用することができます。また、過去と現在の画像を比較することにより森林伐採の状況把握などにも活用することができます。

D.4.3_土地被覆図・植生指標図例

海表面温度分布図 

 D.4.3_海表面温度分布図熱赤外域の波長を観測するリモートセンシングにより、海や湖などの水域の表温度分布図が得られます。温度 分布は魚の生息域と関係があるため漁業情報などに活用されています。また、海は地表の約7割を占め、気候に大きな影響を与えるため、地球規模の気候変動の研究などにもリモートセンシングによる 観測結果が活用されています。

クロロフィル濃度分布図

D.4.3_クロロフィル濃度分布図  海の特徴の観測に特化した海色リモートセンシング(OceanColorRemoteSensing) により、植物プランクトン光合成色素濃度(クロロフィル濃度)や懸濁物の濃度分布図が得られます。植物プランクトンが多いところには魚も多いことが期待されるため、海色リモートセンシングデータからは有益な漁業情報が得られます。また、海色リモートセンシングデータを用いて、海洋基礎生産量のモニタリングを行う研究も進められています。

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